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2020/09/27 NEW

【2020年4月 民法改正】大家さんが知っておきたい4つのポイント

2020年4月1日から改正された民法が施行されます。2019年5月に成立した「民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)」で、相続関連は40年ぶり、債権関連のルール改正については120年ぶりです。
このように、これまで法改正がほとんど行われなかったので、不動産業界の慣習は長らく同じでした。しかし今回の民法改正によって、業界の慣習も大きく変わるでしょう。
アパートやマンションの大家さんに影響がある部分も多いので、改正内容について把握しておく必要があります。
そこで今回は、民法改正でマンションオーナー様に、ぜひ知っていただきたいポイント、4つについてお話させていただきます。

これらのポイントを知っておくことで、賃借人の方とのトラブルも回避しやすくなります。
安定した賃貸経営がしやすくなりますので、ぜひ知っておいてください。

原状回復

今回の民法改正によって原状回復のルールが明文化されました。というのも、これまでは原状回復について民法に明確な規定がなかったのです。
原状回復に関してトラブルが起きても、過去の判例によって解決されてきていました。
しかし今回の改正(民法第621条 貸借人の原状回復義務)で、以下のようにルールが明確になったのです。
・部屋などに損傷が生じた場合は返還時に借主が原状回復の義務を負う
・通常使用で生じた物件の損耗や経年劣化については借主が原状回復する義務は負わない
明確になったことで、これまでのような賃借人が必要以上に不利になったり、逆に賃貸人が不利になるようなことを回避することができるようになりました。
たとえば、通常の使用でフローリングの日焼けや畳の擦れなどが生じても、借主は原状回復の義務は負わなくなりました。
マンションオーナー様に置かれましては、改正によって明文化された原状回復のルールを知っておけばそこで揉めることがなくなるでしょう。

敷金

敷金についても今回の民法改正のポイントになります。実は、これまでの民法では、敷金の定義について明確な規定がありませんでした。敷金は不動産業界の監修のようなものだったのです。
そのため、敷金についてのトラブルが発生しても過去の判例をもとに解決されてきました。
しかし今回の民法改正によって「民法第622条の2 敷金」が追加されています。明文化された敷金の定義は以下のようになりました。
「いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう」
これまで、敷金は地域によって名目が異なりました。「保証金」や「礼金」などです。
今回、「敷金」でなくても名目は問題ないことが明記されたのです。
敷金は借主が滞納などした場合に弁済に充てるお金のことで、残った(使わなかった)場合は借主に返還しなくてはなりません。
担保目的で交付するお金であれば、敷金でなく他の呼び方をしても同じということです。

個人保証の極度額

民法改正によって、個人保証の極度額についても明記されました(民法第465条2、465条3、465条4)。
改正後に保証人が個人の場合は、極度額を定めなければ保証契約が無効になってしまいます。
これまでの民法では、個人が根保証を行う際に保証契約の上限金額は明示されていませんでした。
しかし、個人での支払限度額は実際には範囲が決まっていますよね。数百万円の金額になると、誰しもが気軽に支払えるわけでは有りません。
一方で、賃貸の保証ということもあり、金額まで考慮せず、親だから、兄弟だからなどの理由で連帯保証人になる人も少なくありませんでした。
しかしこれからの契約では「債務の限度額は150万円」など、明記しなくてはいけなくなりました。
こうなると、個人で連帯保証人が見つかりづらくなる可能性がありますよね。
そこで、今回の改正法では、極度額を定めることの義務付けが全ての根保証契約に適用されるとしています。
極度額が明記されることで、連帯保証人に高額な保証が発生することを防げます。
ただし、金額がはっきり明記されることで、連帯保証人になる人が少なくなる可能性があるかもしれません。
マンションオーナー様は、この点もご理解いただければと思います。
保証会社の利用が運営の安定性という意味では、需要が出てくることになるかもしれませんね。

所有者変更

今回の民法改正によってオーナーチェンジする際のルールも明確になりました。
これまでの民法では、オーナーチェンジした場合に借主の家賃は新旧オーナーのどちらに支払われるのかはっきりとしていませんでした。
それゆえに新旧オーナーの間で揉め事になることも、まれにあったのです。
しかし、今回の改正で、家賃支払いのルールが明確になっています。
ポイントとなるのがオーナーチェンジ物件の所有権移転登記が済んでいるかどうかです。
なぜなら、家賃の請求ができるのは「登記簿上のオーナー」であることが明記されているからです。
そのため、所有権移転登記が済んでいる場合は新しいマンションオーナー様、済んでいない場合は旧マンションオーナーの方が家賃を受け取ることができます。
オーナーチェンジ物件を購入してマンションオーナーさんになった場合は、所有権移転登記を早めに済ませるのが良いと言えます。
そうすることで家賃受け取りに関するトラブルの発生を未然に防ぐことができますよ。
できるだけ家賃回収やトラブルのストレスは避けたいものです。
こういった点にも最初に注意を払っておけば、後々の問題の発生を避けられて、安心の大家ライフを過ごせるようになるでしょう。

まとめ

ここでは、民法改正で大家さんが知っておきたい4つのポイントについて紹介しました。
極度額の設定、所有者変更、原状回復義務などマンションオーナーになる方、すでになっている方の両方に影響がある内容も多いです。
不動産物件の運営を問題なく行っていくためには、こういった法律関係の知識を身に着けておくに越したことはありません。
借主の方とのトラブルを回避し、安定した賃貸経営をするためにも、これらの内容は把握しておきたいものです。
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